2024年に気になった曲からいくつか(2)

米津玄師 - がらくた

「毎日」もそうなんだけど、この時の米津のインタビュー、「最近死刑囚の手記を読んでるんだけど、俺の人生は死刑囚と同じ」みたいなやつがかなり痺れたんだよな。(こちらです「米津玄師は「真面目すぎた」――30代で気づく自分の“ダメさ”には諦めか、開き直りか、騙し騙しか【ロングインタビューvol.2】」全てを手にしても結局は孤独なんだという話なんですが、大丈夫?


NewDad - Angel

この曲自体は23年に出てるけどアルバムは24年ってことで。聞き覚えのあるグランジ的コード・リフと、キュアー辺りを参照したようなダークな質感。90’sオルタナと80'sニューウェイヴの融合など、私が愛聴してきた様々なバンドが実践済みだ!と思うものの、やはりこの手のサウンドには抗えない魅力がある。


Christopher Owens - I Think About Heaven

Girlsの解散から何年経っただろう。『Album』は2009年のスヌーザーの年間ベストだったっけ?違ったっけ?
彼は今なにやってんのかなと定期的に思っていたところリリースされた新譜、いまだにあの頃と変わらない精度の良い曲を作っていてジーンと来た。そのままお届けするレモン・ツイッグスとは違うが、60’sとドリームポップを捏ね合わせてノスタルジックなポップスを作るという点においては共通項もあるような無いような気がするので、レモン・ツイッグス好きな若者に聴かせたい。


ROSÉ & Bruno Mars - APT.

ミーム染みた世界的流行曲になるとは出たときは思ってなかったが、The Ting Tingsみたいだなとすぐさま思ったのを覚えている。そこに00年代エモくらいキャッチーなメロが乗る、みたいなね。Y2Kリバイバル極まれりと感じたな。流行り過ぎたけどいい曲。一時期のファレルウィリアムス「happy」くらい流れるよね(笑)


Ken Yokoyama - Holiday(The Get Up Kids cover)

24年の最も「えらい」アルバム。横山健が90年代パンクや自分たちが影響を受けたパンクをカバーするアルバム『The Golden Age Of Punk Rock』。つまり自分たちは何処から来たのかを、改めてリスナーに説明するための作品。今の時代に、偉すぎるよ…。バッドレリジョン、NO-FX、ランシドなど、かなり原曲に忠実カバーが多くて、blinkとかもあって楽しませてもらいました。その中でエモリスナーにとってはTGUKのホリディが気になるわけで、まぁ原曲より横山健ぽいストレートなメロコアというべきか、そういう印象になっていて(そりゃあ原曲のノリのほうが好きだけども)これはこれでスッキリしてるよね。楽しかったっす。


The Cure - Alone

本当に出たキュアーの新譜。ちゃんと聞き込めてはいないけど、この1曲目、『Disintegration』を彷彿とさせる優雅で悲しくて虚無いサウンド、横綱相撲という感じ。20’sの現代的なサウンドのキュアー、ちょっとペラいなという(極めて感覚的ですが)印象も拭えはしないんですが、これは前作『4:13 Dream』が好きすぎたり前々作『The Cure』のゴリっとした質感も好き、という私自身の理由なのでしょう。この年齢になっても「Alone」だの「A Fragile Thing」だの『Songs Of A Lost World』だの言ってるのほんま凄い。人生は辛く孤独なものなのだろうね、ずっと。


ストレイテナー - COME and GO

コロナ渦での閉塞感を反映したであろう、暗く攻撃的だった前のアルバム『Applause』が結構好きで、俺の好きなテナーが戻ってきた!まで思ったのですが、それ以降のミニアルバムとかもそこまで…ふーん…くらいで、やっぱりまだ「J-POPとの融和」続いてる?とか思ったりして、それでこの『The Ordinary Road』なのですが、今回もそんなピンと来ないですね。キュアーもそうだけどこの、ロックバンドが今のサウンドプロダクションを通過するとペラっとした質感になる気がするの、なんでなんだろ?この曲もその印象の最たるものだったのですが、「Phoenixっぽさ」を狙ったと聞いたら和解してきました。アルバム曲だと断トツで最後の曲「Uncertain」が良かったです。


礼賛 - PEAK TIME


このPVは何度も良く見た。中華食ってる映像とか写真とか好きなのかも(笑)。シンガー/ラッパーとしてのサーヤへの違和感は自分の中でだいぶ消えました。川谷絵音ワークスという知名度・実力もありますが、少し前までブランデー戦記と対バンしてたみたいな印象だったのに(これも今年か?)今年武道館やったの、サーヤさん多彩で凄いとかをとっくに通り越して、普通にひいてます。


Number_i - INZM (Hyper Band ver.)

「GOAT」の意味不明な気持ち悪さ(誉め言葉)は衝撃的だったし、旧ジャニーズの人にここまで尖ったことされたら我々(我々とは?)どうしたらいいん?みたいな感情になりましたが、「INZM」は「イナズマズマズマ…」がダサいというかもう面白い(誉め言葉)域だと思う。あとやっぱ、これミクスチャー/ニューメタルだよね、ドラムは私も好きなBACK DROP BOMBの人ですからね。ラウド系が流行り、「フリースタイルダンジョン」でのラップブームが来た時、この2つの流れの融合で次はミクスチャー/ニューメタルのリバイバルが来る!と私は言っていたわけですが、俺の勘当たってんじゃん?実際来てるよね?最近もリンプをカバーしたバンドとか聞いたぞ。


SACOYANS- サモトラケのニケ


やっぱこういうの好きなんだわ。多分同世代。俺たちの希望ですよ。札幌サウンドクルーで帰る直前にサコヤンにBuilt To Spill好きなんですか?みたいな話振ったの忘れないよ俺は。


Velludo - Mighty Mystic Eyes

Venus Peterの沖野俊太郎が、フリッパーズギターの小山田圭吾とそれぞれのバンドの前に組んでいた幻のバンドの再録。まじで聴けるとは思わなかった。結構前のこの対談で、沖野さんが「インディーロックはもう興味ないの?」と小山田さんに訊いて、「いや好きだよ。YMOで弾いてるときはジョニーマーのつもりで弾いてる」みたいなくだりがあり、まさかな…と思ったけど。ちなみに小山田圭吾がこの間のモノクロームセットの来日でギターを弾いた動画も見て、いや~~~UKインディっていいもんですね~みたいな気持ちに。本作も、(ネオサイケバンドという評判ではあったが)80'sネオアコ~90'sギターポップ的で最高最高最高。
この対談記事も何度も読み返したいね。→VELLUDOはなぜ復活した? 沖野俊太郎と小山田圭吾が明かす、出会いや結成から37年の時を超えたアルバム完成まで


Fontaines D.C. - Favourite

え?こんなバンドでしたっけ?ここまでインディーロック然してましたっけ?「Starburster」って曲もそっちはラップっぽくて良かったな(語彙)。ちゃんと聞けてないな…。このバンド、人気に反して自分の中ではずっとしっくり来ないんだけどここまで自分の趣味に近い曲をやられると、どんなバンドなのか更に掴めなくなる…。


EKKSTACY - i don't have one of those

カナダのZ世代のアーティストらしい。木下理樹さんのツイートで知っただけだが、佇まいはエモラップみたいな感じなのに、2010年に聴いていたチルなドリームポップまんまで、こういうの抗えないよな~と。The DrumsとかSPINNみたいだけどもっとリバービーでドリームポップな感じ。


☆今回触れなかったけどリストに入ってる曲あり、良い曲って毎年いくらでもありますね。